東京ビジネス外語カレッジ 2年
ADHIKARI KIRANさん
「食べること」は、すべての人間にとって当たり前で生きるための基本的な権利です。しかし世界を見渡すと、「当たり前ではない」現実があります。私はネパールの小さな農村で育ちました。雨が降らずに作物が育たなかった年には、家族全員でおかゆだけの食事が何日も続きます。ある日、子どもが道に落ちていたパンのかけらを拾って食べていました。やせ細った手と、それを咎めることができなかった自分の弱さを今でも忘れられません。「なぜ自分たちは十分に食べられないのか?」その疑問は今の私の考えの原点です。
日本に来て、コンビニやスーパーで食品が大量に廃棄されるのを見て、驚きを通り越してショックを受けました。賞味期限や見た目だけで何トンもの食品が「ゴミ」として処分されています。この「食の不均衡」は、国と国、地域と地域、人と人との間に存在する大きな課題です。
私はネパールの農村地域に日本の知識や技術を持ち帰り、持続可能な農業を支援します。教育が足りず、栄養の大切さを知らない家庭も多いため「食育」活動も必要だと感じています。
「お腹がすいた時の気持ち」は、単なる空腹ではありません。不安、怒り、絶望感、自分には価値がないという思い。そうした感情が人間の心を蝕み、未来に希望を持てなくさせます。しかし、「一杯の温かいごはん」が人の心を変え、生きる力を取り戻させることもあります。疲れて落ち込んだ日、日本人の友人が手作りのおにぎりをくれた時、涙が出るほどうれしかった経験があります。だからこそ、私は「食べ物」が人と人をつなぎ、希望を届ける力を持っていると信じています。
今の私にできることは小さなことかもしれません。でも、将来は日本とネパールをつなぎ、世界の「食の不平等」を減らす一人になりたいです。そのために学び続け行動し続けます。「すべての人に食べ物を」この願いを私の人生の使命として胸に刻んで生きていきます。
| 最優秀賞 | » 最優秀賞 | |||
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| 部門賞 | »小学生部門賞 | »中学生部門賞 | »高学生部門賞 | »高校生を除く18歳以上部門賞 |
| 審査員特別賞 | »小学生部門 | »中学生部門 | »高学生部門 | »高校生を除く18歳以上部門 |
| WFP賞 | » WFP賞 | |||


三國 清三さん(国連WFP協会 顧問 三國オーナーシェフ)
僕も同じ経験をしました。半農半漁の家に生まれ、海が時化ると食べ物が無くなり、生活が苦しくいつもお腹を減らした少年でした。ですから、アディカリさんの気持ちは痛いほどわかります。日本では消費期限を過ぎた食品は、国の指導によりたくさん廃棄されています。僕がみる限りまだじゅうぶん食べられるものばかりです。僕はこの基準は見直しが必要だと思います。我々日本人ももっと関心を持つべきだと強く思いました。ありがとうございました。