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WFPエッセイコンテスト2013

募集は終了しました。12,410通のご応募ありがとうございました。
10月16日に開催しました表彰式の様子はこちらからご覧ください。
竹下景子さんによるWFP賞受賞作品の朗読映像は以下より視聴いただけます。
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WFPエッセイコンテスト2013 入賞作品発表

WFPエッセイコンテスト2013に多数のご応募をいただき、誠にありがとうございました。
全国から12,410通の作品が寄せられ、厳正な審査の結果、入賞作品が決定しました。
なお本コンテストでは、応募1作品につき給食約一日分(30円)が3社の協賛企業よりそれぞれ寄付され、寄付金額は1,116,900円(1社あたり372,300円)となり、およそ37,200人の子どもたちに栄養価の高い給食を届けることができます。皆様のご支援に感謝いたします。
以下にて入賞作品をご覧ください。

WFP賞(最優秀作品)

WFP賞(最優秀作品)「給食への思い」東京都 足立区立渕江中学校 大竹 葉月 (おおたけ はづき) さん
「給食への思い」
東京都 足立区立渕江中学校 2年 大竹 葉月 (おおたけ はづき) さん

 この事件は私が小学三年生の時に起きた。ある日、給食当番だった私はいつもと同じように給食を用意していた。前の時間に工作で粘土をやったから、まだ手が粘土だらけの人がいっぱい居た。一人の女の子が手についていた粘土をふざけてスープの中に入れた。もちろん、それを知った先生は怒った。一クラス分のスープがムダになったのだ。

 給食も終わり、そうじの時間になった。私のクラスの子は全員、会議室に連れていかれた。みんな怒られるのだと思いながらも会議室に入った。

 ところが、そこでは一つのDVDを見せられた。それは紛争が激しい国の子ども達の映像だった。途中からは見ていられないほどにヒドイものだった。見終わった後、先生が泣きながら話を始めた。まだ幼かった私達は先生が泣いているのを見て、おどろくことしかできなかった。

 先生が話してくれたので心に残っているのは「みんながムダにした食べ物の分だけ死んでいく人がいる。」ということだった。私達がやってしまったことの重大さに気付いた。

 私達は泣きながら謝った。調理師さんにも謝りに行った。それから、クラスの残飯が減っていった。好き嫌いも少なくなった。あの日から、しっかり感謝して物を食べられるようになった。今は、泣きながら話してくれた先生に感謝している。

 この作文で寄付ができると聞いた。一人でも多くの子に食べ物を届けて元気に生きてほしい。今、私が作文を書いているうちにも何百人という数の子ども達が命を落としている。この作文で少しでも亡くなる子が減るなら、という想いで書いている。あと何百年後かもしれない、こんな世界じゃなくなることを私は祈っている。少しでも変わるかも知れない、その可能性を信じて頑張ろうと思う。

[選者のコメント]
御立尚資さん(国連WFP協会理事/株式会社ボストン コンサルティング グループ 日本代表)
怒り、驚き、涙。感情が大きく揺らいだ時のことは、強く長く記憶に残ります。
逆に言えば、学びの効果が高いのは、心を揺さぶる体験を伴った時。
WFP賞の作品に描かれた先生は、本気で怒り、泣き、そして子供達の心を揺さぶって生涯にわたる学びを与えて下さった様です。
ついつい論理に頼る自分を省りみつつ、飢餓を減らしていく上での「感情」の大切さを再確認させて頂きました。有難うございます。

部門賞

小学生部門「ドキドキランチ」神奈川県 カリタス小学校4年 冨永 萌夏さん
エッセイを読む
[選者のコメント]
三國清三さん (国連WFP協会顧問/オテル・ドゥ・ミクニ オーナーシェフ)
本当のホスピタリティーとは、自分にしてもらう事ではなく、人にしてあげ、相手が喜んでくれて自分もうれしくなるという感情です。それを自然なかたちで友達にしてあげて、自然にホスピタリティーの本質を体験でき、素直に人にしてあげる事がうれしいとクラス全員が感じとった事が何よりも貴重な体験だと思います。食べ物を分かち合う、何とピュアな奉仕でしょうか!
中学生・高校生部門賞「給食の思い出と私の役割」神奈川県 洗足学園中学高等学校1年 金田 梨沙 さん
エッセイを読む
[選者のコメント]
本田亮さん(国連WFP協会理事/クリエイティブディレクター・環境マンガ家)
激戦の中で選ばれた金田さんの作品は学校給食のすばらしさを自分の言葉でうまく表現している作品だと思います。日本と米国の違い、お母さんとおばぁちゃんの言葉などから、給食の意義を深く掘り下げた視点が素晴らしい。そしてまた、他の国とは違ったやり方で日本が学校給食プログラムをサポートしようという提案もいいと思いました。読み終えた後で、日本人であることにプライドが持て、そしてまた清々しい読後感がありました。
18歳以上部門「二つに分けたゆで卵」福島県 松井 義孝 さん
エッセイを読む
[選者のコメント]
小寺祐二(国連WFP協会事務局長代行)
40数年前の教室が、映画の1シーンの如く鮮明に頭の中に浮ぶと同時に人情味あふれるM先生の言葉が胸にしみました。ただ、残念なのは、今も世界のどこかで争いが続き、その為に飢餓で苦しんでいる人が大勢いる事です。M先生のメッセージが、少しでも多くの人たちに届きます様に願っています。

審査員特別賞

小学生部門
エッセイを読む
[選者のコメント]
竹下景子さん
(国連WFP協会親善大使/俳優)

読んで気持ちの良い作文でした。それは、樹紀君が人の心を思いやることのできる少年だからです。大好きな給食を一生懸命作ってくださる調理員さんへの感謝 。おばあちゃんとの話から約70年前の戦争中にひいおじいさんがひもじい思いをしたこと。さらに、今も地球上には飢餓地帯のあることへと想像力を羽ばたかせています。まず知ること。人の痛みや悲しみを自分のこととして感じること。そうすることで、世界はもっと身近で温もりのあるものになるはずです。
中学生・高校生部門
エッセイを読む
[選者のコメント]
辰巳琢郎さん
(国連WFP協会顧問/俳優)

誰もが持っている、子供の頃のほろ苦い思い出。大塚君の作品は、現在進行形の日常を上手く切り取り、そんな大人達の心を激しく揺さぶります。「どうしてあの時、あんなことをしたんだろう・・・」「あんなことまで言わなくても良かったのに・・・」時代が違っても変わらない親子の関係が描かれた、秀逸な作品です。冷たくなったお弁当の味が、はっきり伝わり、とっても温かい気持ちになりました。
中学生・高校生部門
エッセイを読む
[選者のコメント]
湯川れい子さん
(国連WFP協会顧問/音楽評論家・作詞家)
食べる物がある、と言うことだけでどんなに有り難いか。その事への気付きと感謝の素晴らしいエッセイを読んで、充分に感動していました。 でも、食べること自体がままならない子供も居ること。その子の目を見ながら、毎日給食の味を言葉に置き換えている先生のエッセイと、その子の素直な優しさに触れた時、私の目からも大粒の涙がポロポロとこぼれていました。

佳作

小学生部門

神奈川県 カリタス小学校 6年 小田 彩加 さん
東京都 町田市立小山中央小学校 6年 徳泉 雪音 さん
神奈川県 カリタス小学校 4年 原嶋 梨愛 さん
福岡県 福岡雙葉小学校 5年 星下 笑瑠 さん
東京都 町田市立小山中央小学校 6年 山根 萌々香 さん

中学生・高校生部門

静岡県 静岡県西遠女子学園 中学3年 古山 佳保里 さん
東京都 晃華学園高等学校 2年 姫野 美南 さん
神奈川県 大和市立南林間中学校 3年 丸山 杏実 さん
兵庫県 神戸女学院 高等学部 1年 御堂 名那 さん
福岡県 福岡文化学園博多女子中学校 2年 宮薗 亜郁美 さん

18歳以上部門

北海道 安藤 信男 さん
千葉県 宇津 則子 さん
奈良県 城田 由希子 さん
神奈川県 牟田 浩子 さん
東京都 和地 恵美 さん
審査委員会による審査の様子
審査風景
審査委員長の御立尚資さんを中心に審査
WFPエッセイコンテスト2013 について