WFPエッセイコンテスト2013 入賞作品

小学生部門賞 「ドキドキランチ」
神奈川県 カリタス小学校 4年 冨永 萌夏(とみなが もな)さん
「えっないの。」
「えっお弁当をわすれたの。」
と、私は、びっくりしてAちゃんに聞きかえしました。今日は、それでなくても、4時間目が体育だったのでみんなおなかがすいていました。わたしは、こうゆう場合どうしたらいいんだろうと考えていたら、Bちゃんが、「学校の受付に届いているんじゃないの。」
と言ったので、私とAちゃんとBちゃんの三人で、お弁当がきっと届いていると期待をして受付に行きました。けれどもざん念ながら届いていませんでした。教室に、帰るともうそのうわさが広がっていました。食前のおいのりの後、みんなそれぞれ先生の言われたように、少しずつ分け合いました。私たちは、「これ好き」や「ちょっとだけでごめんね。」
などと言いながら、よろこんで分け合いました。たちまち、三十六人のやさしさ弁当がごうかに、できました。だれも自分のお弁当を分け、いやな顔するどころか、みんなますます笑顔になって、うれしさいっぱいの時間になりました。私のお弁当からはおにぎりを分けてあげました。その時、ぼ金の事を思い出しました。ぼ金は、ぼ金された方もうれしいけれど、した人の方がもっと、うれしいと思い出しました。ぼ金をした時と同じうれしさと温かい気持ちになりました。そして、わたしのおにぎりを
「おいしい、おいしい。」
と食べてくれました。今日は、新しい体験をクラスみんなでしました。そして、みんなそれぞれ、ひとり、ひとりを大事に、思っているんだなと思い、とてもみんなの事が大好きになりました。そして最後にサプライズがありました。それは、昼休みも終りかけ、お弁当の事をわすれかけていたその時、なんとロッカーにお弁当があったのです。